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勘違い −2−

いやぁ、参りましたね。勘違いの続編をこんなに早く書く羽目になるとは。でも今回は、ちょっと深刻なお話なんですよ。なんというか、人生における人とネコとの関わりについて深く考えさせられた出来事でもありました。


先週の木曜日のことです。ノア(以下愛称ノンスケで)が、リビングのテーブルの上で胡坐をかきながら、ひょいと片足を上げて、おしりのあたりをぺろぺろ舐め始めました。こいつは!と思ったら今度は突然体を起こし、吐きました。ネコを飼ったことのない方はビックリすると思いますが、吐くことはネコにはよくあることなので、後でまとめて片付けよう位に思っていました。むしろ、昔ウンチをして前足で砂をかけているとき、あまりのウンチの臭さにトイレの中に吐いたことを思い出し、『ノンスケ〰大丈夫かあ』くらいの気持ちです。私が、安心しきってみてると、なんか苦しそうで様子がちょっと変です。


『どうした?』と声を掛け、抱き上げました。前足で踏ん張りながら、下半身がくねくねしています。心なしか、苦しそうです。どうしたんだろうと思い、ひっくり返してお腹を検査しても何ともありません。くるんと内側に巻いていたしっぽを上に上げた瞬間、あ!と絶句しました。しっぽの付け根に真っ赤な切り傷が2センチほど裂けています。だ、大丈夫か、と思わず声に出してしまいました。すぐに抱きかかえながら2階の自室に行き、動物病院へ電話しました。夜遅くなので、当然誰も出ません。しかも、診察券を見ると金曜日は定休と書いてあります。どうしようか、落ち着かなければと自分に言い聞かせ、ネットでネコのしっぽの傷と検索しました。最悪の場合、しっぽの切断も…という記事を読み、天を仰ぎました。私の不注意で大変なことになってしまった。どこでこんな大けがをしたんだろう。飛び降りるときに何かに引っかかったか、何かとは何だろう。堂々巡りのように思いが頭を駆け巡ります。


ノンスケは、ベッドの枕の上で香箱座りをしながら、あくびをしています。辛いだろうにと思い、そばによると顔を前足で隠すようにくるんと丸くなります。全て私の責任だ、ネコは我慢強いので痛くても平然とふるまっていた、何て健気な奴だろう。そんなことに気がつかなかったなんて本当にバカだった!ごめんなと、手を伸ばすと前足で手を抱え、甘かじりしてきました。いいよ、いくらでも噛みな、と噛ませていると、今度は本格的に後ろ足で手首を連続キックしながら、前足の爪を出して押さえつけ、ガリガリ噛んできます。お前の痛みに比べたらなんてことないよ、私は良心の呵責にさいなまれ、手に跡が残るほど噛まれ続けました。そしてノンスケは肩を落としながら、指定席の私の足元に移動し、ベッドの上で眠り始めました。私は寝ようにもあまりのショックで寝付けません。小さな段ボールに入れられ初めて家に来たときのキョトンとした顔、東京から今の家に連れてきた時の辛そうな鳴き声、今までのことが次々に脳裏に浮かんできます。本当にゴメンなと、何度も心の中でつぶやきました。


ノンスケ丸く ノンスケ噛む  



土曜日の朝、ケージの上にいつも使っているふかふかのタオルを敷き、私の通っている病院のスタッフ、母、近所のおばあちゃんたちの祈るような視線を背中に感じながら、ノンスケと車に乗り込みました。車の中で、ケージの上蓋をちょっと開けると、心細げにニャーと小さい声で鳴きます。もしもに備えて多めの現金、ネコ保険の会員証など前の日から揃えておきました。病院まで片道1時間、私は心に決めていました。何があっても、キチンと受け入れよう、もし命にかかわるようなことでも私が動揺してどうする、ノンスケは男らしく我慢しているじゃないか、腹を据えろ!と自分に言い聞かせました。


ノンスケ会員証



さすがに土曜は、混んでいました。1時間ほど待ち、ようやく名前が呼ばれ診察室に入りました。体重と体温を測り、先生は、ノンスケをひっくり返しながら診察し始めました。『あれ、傷が見あたりませんねぇ』そんな馬鹿な!と思いながら、私も診察台に先生と並び、ノンスケのしっぽをつかんでぐいと持ち上げ、『ここです!』と大きな傷を指さしました。『ああ、これは肛門ですね』と、のんびりした口調で先生は答えました。『え、え、え〜』とダウンタウンのまっちゃんのように、ちょっと大きな声で叫んでしまいました。先生は、後ろ足としっぽを広げるように引っ張ると、『ほら、肛門でしょ』と見せてくれました。傷口がふにょっと丸くなり、確かに見慣れた肛門が姿を現しました。私は、腰が抜けたようになり、ノンスケを抱きしめ鼻に頬をつけながら、よかったと心の中でつぶやきました。


『そういえば』と、先生がちょっとほころんだ顔をして、カルテを見ながら言いました。3年前にも似たようなことがありましたね、あの腎臓事件。思い出しましたよ。ノンスケがあまりに、ベッドやソファにおしっこをするもんだから、これは腎臓か尿道系の病気に違いないと病院に駆け込み、CTやらエコーなど本格的に検査してもらった結果、どこも悪くないですよといわれた事件。その時も私はホッとしながらも、『ただのバカ猫じゃん』と、抱き上げるとノンスケがするするとよじ登り、私の頭に四足で立ち、降りなくなった事件です。私は手が届かず、先生や看護士も、『ノア君、降りなさいと』ちょっとした騒ぎになりました。受付嬢も面白がって見に来ましたね。私は忘れてても、みんな覚えていたんですね。


飼い主がバカだからネコがバカなのか、ネコがバカだから飼い主もバカなのか。受付で会計をするとき、800円ですと言われて、これでいいんですか?と聞いたら、はい何もしていませんからだって。この2日間の私の心の動揺は何だったんでしょうか。勘違いの第2弾は、思わぬ長編になってしまいました。


では、また次回。


参照 ネコの好きなハーブとは?

   ネコのキャラ弁

   ネコの決意(長編です)

   私の店長日記


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